私が、この10年の間、教育業界にいて気付いたことは『点の取り方を教えていて、学習をさせてはいない』ということ。『点の取り方』を教えれば、即効力はあり、目先のテストの点は取れます。しかし、テストの度に教えてもらわなければ、点が取れないということになってしまいます。
最近、高校生も当たり前のように塾に通っています。それも大学受験の為ではなく、学校の授業に付いていけず、テストの点が芳しくなく、留年回避の為の点数稼ぎに通っているようです。大学生の中にも「講義に出ても話が分からないから教えて欲しい」と家庭教師を頼む人もいるぐらいです。
では何故、そうなったか。義務教育である中学校卒業までに、自学自習という習慣・スタイル・方法の模索ということが身に付いていないからだと思います。学校の授業の何を聞くべきなのか、どこが重要なのか、何をどう理解すれば良いのかが分からない。授業を真剣に聞かず、時間内に理解しようともせず、「塾で教えてもらえば良い」と思っている。
「塾に通っていて当たり前」そんな空気があるように思います。そもそも塾なんて無くて良い、行かなくて済むならそれに越したことはないと思います。ただ現実、試験・受験・入試があるので点を取るということは必要です。しかし、その場限りの点を取るだけの勉強で良い筈がありません。どうすると出来なかった事・分からなかった事が解決するのか、それをしっかり理解していく必要があると思います。社会に出てからも分からない事は山ほどあります。その時に、こうしてみよう・ああしてみようとアクションを起こせるようにしておくことは大事だと思います。
そんなことを感じ、義務教育内の中学卒業までに自分で学習出来るようになって欲しいと思い、このような教室『個別学習ステーション トリプル・エス』を開きました。
自分の欲求を理解し、どこまで出来るようになりたいのかを自分に問いかけ、自分で目標を決めて、それに向かって学習する。目標を達成出来た時には、更に上の目標を設定し直し・・・。そんなことを繰り返しているうちに、他人に言われなくてもやるようになるのではないでしょうか。何だかんだ言っても、出来るようになると嬉しいものです。嬉しい事は少々キツくても頑張れるはずです。
そんなことを考え、当教室では、まず学校の授業にしっかりついていけるようにし、日々の学習により、テスト前に慌てる事がないようにする。やらない理由・出来ない原因を一緒に考え、改善していく。そして最終的には自学自習が出来るようになってもらう。そのためのサポートをします。
「やれ!」とは言いません。あくまで「こうすると出来るよ。」と言うことを伝えます。自分にとって必要だと思えば、自ずとやるはずです。何をしたらいいのか分らないから、やらないだけです。医者と同じで薬を出すことはしますが、飲むか飲まないかは自分次第です。良くなりたいと思えば飲むはずです。
人間良く分からない事には往々にして拒絶という反応をします。しかし糸口を見つけ視界が開けたとたん自ら歩き始めます。
自発的な学習を促す指導方針で「やりたい・出来るようになりたい」と思う気持ちを大切に指導しています。
個別学習ステーション トリプル・エス
代表 落合範隆
『トリプル・エス』という教室名は、
Self Study Support(セルフ・スタディ・サポート)
の頭文字の3つの『S』からきています。
『セルフ・スタディ・サポート:自学自習支援』
ということです。
単にテストで良い点を取ることが目的ではなく、
「学習することとはどういうことかを知ってもらう」
ことに主眼を置いた指導をしたいという思いから、
このような教室名を付けました。
2011年6月5日に「個別学習ステーショントリプル・エス」は、HPのトップページにあるように、これまでのよくある学習塾とは一味違う教室としてオープン致しました。
代表の私、落合範隆は元々、大の勉強嫌い。その証拠に小学1年生にして不登校になっていました。原因は「ひらがな」が読めない・書けないこと…。中学に行っても英語の成績がよろしくなく…。兄の通っていた塾の先生のお陰で高校入試は、なんとか…!
高校卒業後、一浪して大学に。学費を稼ぐ為に昼間は働き、夜、大学に通いました。
しかし、大学在籍中に『本当にやりたいこととは?』という疑問にぶつかり、大学卒業後は「ワーキングホリディビザ」を使い、オーストラリアへ、俗に言う「自分探しの旅」へ。学校に提出した卒業後の進路には『渡豪』と。みんなに笑われました。
オーストラリアで1年間、生活し、その間に色々な仕事やボランティアをしながら、見つけたものは「教える」ということ。高校2年から始めていたサッカーのコーチも引き金になり、「教える」ことが好きだと言うことに気付きました。中学の時にお世話になった塾の先生のことを思い出し、もしかしたら自分と同じように勉強が嫌いな人の役に立てるのではないかという想いから塾で教えるということを考えました。
帰国後、個別指導塾での講師の仕事を始め、その後、いくつかの教室を経験しましたが、普通の学習塾で求められるのは、やはり点数。そして雇われている以上、講師に求められるのは「点数を取らせること」「成績を上げること」、そのことばかりに・・・。
そして、ある疑問が頭の中を支配するように・・・。
それは「なぜ勉強を嫌いになるのか?」
「そして点を取ることだけの勉強で良いのか?」
今現在、その疑問に対する自分の答えは
「人にやれやれ言われ、仕方なくやっているから」
「何のためにやっているのか、はっきりしないから」
「テストの点数の為だけに勉強しているから」ということ。
そんな理由では勉強なんて、やる気になるはずがありません。
もっと自分の目標のために、そして自分にとって大切な何かを手にするためにやるという思いが無くてはやる気にはならないと思います。それが自分が行きたい学校に入るためということでも良いと思いますが、大半は何となく・・・、ではないでしょうか。
自分自身で、しっかりと学習する意味を考え、目標を立てて、それに向かって頑張ると言う過程を作り、実践することを経験して欲しいと思います。
失敗したら、なぜ失敗したのかを考え、改善して同じ失敗を繰り返さないように工夫する。
そのお手伝いが出来ればと思い、教室を開きました。
学習の機会と環境を提供します。あとはそれをどう上手く使っていくか?言われたことをただ単にするだけではなく、しっかりと自分で考えて、計画してやっていくことを一緒に出来たらと思います。